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天から役目なしに降ろされた物はひとつもない
天から役目なしに降ろされた物はひとつもない
アイヌの言葉。
ゴールデンカムイより。
カント オロウ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム
※本来小文字表記の箇所も、入力上の都合により全角表記にしています。以下の文章でも同様です。
アシリパちゃんの生き方に感銘を受けて
最近ゴールデンカムイを読み始めました。
もうあと3巻で終わりのところまで一気に読んでしまい寂しいのですが、とにかくアイヌの自然と共に暮らす知恵、アシリパちゃんの力強さに感銘を受けまくりました。
- 全てのものには「カムイ(神)」が宿っている。
- 私たちが使うもの、食べるものはカムイが全て降ろしてくれている。
- だから無駄なく使い、ていねいに送り還す。
- 余計にとらない。
- 来年のために、芽まで摘まない。
生活に必要なものは全て天が降ろしてくれている。
だから自然を大切にする、敬意を払う、乱獲はしない。
今の世の中と真逆の、自然と共に生きる生き方ですよね。
前々から思っていたけど、産業が発達し、便利になるにつれて、人の本来持っていた感覚や感性、生きる力が弱くなっているのではないかなぁ…と感じます。(自分もね)
便利になったはずなのに、貧しくなる人の心。
スマホ・SNSの発達によって膨大な情報が手に入るのに、比較して心を病んでしまう人々。
文明・産業・技術の発展とはなんなのかなぁ…と考えてしまいます。
そしてAIが発達すれば、人より正確な答えを導き出せ、不要になる職業も多いといいます。
例えば裁判所、士業や役所の職員なども、個々の事情は考慮せず、「過去の判例」「時代遅れの法律」「決まり」にのっとってしか対応ができないのであれば、AIの方がよっぽど迅速に的確な答えを出してくれるでしょう。(実体験による感想です)
辛い・苦しいことばかりで生きている意味がわからない
私なんて、子どもがいなければとっくにこの世にいないかもしれない…
生活苦による母子の無理心中、元夫やストーカーに殺害された被害者など、悲しいニュースを見るたびに他人事ではない感覚に襲われます。
次は我が身…と他人事とは思えないのです。
実際、警察官にも「ストーカー規制法で捕まってもどうせ2〜3日で出てくるよ」と言われたこともあります。
日本の法律は加害者の人権に重きをおき、弱者はいつまでも救われないのだな、とこの10数年で学びました。
それでも私は子どもたちを産んだ責任があるから、生きて、育てていかなきゃいけない。
なんのためにこんな苦しい思いばかりしているのかな?と思うし、効かなくなる薬、増える薬を見ていて、このままではどうなるんだろうと不安でじっとしていられなくなる時もあります。
そんな時にゴールデンカムイを読み、したたかに生きるアシリパちゃんを見て、勇気をもらえたのでした。
まだその意味はわからないけど、とにかくもがいて生きることに、何かしらの意味があるのかもしれない。
とても苦しいんだけど、まだ自分には生きている意味があるのかもしれない。
もう頑張りたくないんだけど、もう少しだけ、頑張らないで、できることをやってみようと思いました。