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必要なことだったんじゃない?
必要なことだったんじゃない?
過食嘔吐がひどくなった時に、子どもの主治医に言われた言葉。
「お母さん、多分それ(過食嘔吐)があったからどうにか耐えて、頑張ってこれたんだよ。今は「悪いこと」って思わなくて良いと思うよ。必要なことだったんじゃない?」
10代から繰り返す摂食障害
私は10代から 摂食障害 を繰り返していて、 過食嘔吐 がひどい時と、 拒食症 でほとんど食べられなくなる時があります。
摂食障害が落ち着いていた時期もあったのですが、10数年前に再発し、大きなストレスがかかると 過食 か 拒食 におちいってしまうのです。
だから短期間に10kgくらい体重が増減することは多々あります。
そして摂食障害を誰にも言えなかったし、ずっと苦しくてやめたいのに止められない自分を責めてきました。
裕福でもないのに無駄に食べて、しかも全部吐いて、もったいないことして…と罪悪感でいっぱいでした。
それでも止められない時があるのです。
昨年くらいでしょうか。
子どもの主治医と話しているとき、先生の机の上に「摂食障害」の文字が書かれた本が目に入りました。
それで今まで話したことがなかったけど、摂食障害があること、今は過食嘔吐が止められないことを話してみたのです。
過食も拒食も身体に害があることはわかっています。
子どもの主治医は厳しいことも言う方だったので注意されると思ったのですが、思いがけない言葉が返ってきました。
お母さん、多分それ(過食嘔吐)があったからどうにか耐えて、頑張ってこれたんだよ。
ストレスを吐き出す方法が、過食嘔吐だけだったんじゃない?
今は「悪いこと」って思わなくて良いと思うよ。
余計ストレスになっちゃうでしょ。
お母さんにとっては必要なことだったんじゃない?
栄養はちゃんととってね。
私は精神科・心療内科やさまざまな相談機関で何度も二次被害にあって、誰かに自分のことを話すのがすごく怖かった。
しかも「過食嘔吐は悪いこと」と思っていたのでなおさら、話すのが怖かった。
精神科・心療内科について思うことだけど今までのことに耐えるために、私には過食嘔吐も「必要なこと」で責める必要はないと言ってもらえて、本当にどれだけ心が軽くなったか…
それ以来、過食することがあっても「またやっちゃったけど、今自分が感じてるより辛いんだな」って思えるようになりました。
自分が悪いと思っていた行為を受け止めて、その行為に対する意識・見方をちょっと変えるだけで全然違うんです。
自分のことが前より客観的にみられるようになり、自分を責めることも少なくなりました。
受け入れる、受け止めるってこういうことなんだなぁ…と実感しました。